屋根の空地
住宅地に建つ、親世帯・子世帯・アトリエの3つの住戸のある家です。シンプルな家型ヴォリュームの1階と2階の間に三角形の隙間「屋根の空地」を設けました。この空地は本来の「屋根」がそうであるように、立ち入ることはできますが、具体的な用途がありません。各住戸に対して、光や風をつなぎ、住人の視線や音をコントロールする環境的な役割を担っています。植栽が上下に伸びて、それぞれの住戸に浸食していくような緩やかな関係性と、何をするでもない自由で快適な居場所をつくりだしています。また、街に対して住まいを直接的に開くのではなく、屋根の空地を介して間接的に、ちょうどよい距離感の地域コミュニティーを期待しています。
- 設計監理
- 白子秀隆建築設計事務所
- 所在地
- 神奈川県
- 用途
- 長屋
- 敷地面積
- 180.74㎡
- 建築面積
- 72.73㎡
- 延床面積
- 144.47㎡
- 階数
- 地上2階
- 構造
- 木造
- 竣工
- 2018年3月
- 構造設計
- OUVI
- 写真
- 上田宏
- 施工
- 日本住研
- 受賞
- 第63回令和元年度 神奈川建築コンクール:優秀賞
- 住まいの環境デザイン・アワード2020:審査員特別賞