お花茶屋の住宅

町の密集した住宅地に建つ、夫婦と子供2人の為の住宅。道路沿いに建ち並ぶ隣家は、道路斜線によって、一定の壁面ラインと軒高を形成している。これに対して敷地は袋小路の最奥に位置しているため、道路境界と隣地境界が複合した条件となる。そこで、斜線制限に対して、境界からの水平距離を適宜確保する。道路と隣家の壁面ラインに対して斜めに建物を配置することで、3階までまっすぐな壁面でシンプルなヴォリュームを立ち上げることができる。
密集した住宅地の狭小住宅において、光や風、広がりをどのように獲得するかが重要な課題となる。スキップフロアは断面的に各層が連続するが、どのフロアも半層ずれてしまい、平面的な広がりが半減してしまう。
そこで、各層の床の端の部分を少しだけずらす。この段差はベンチや腰掛けとなる高さになり、下階では通常より高い位置に窓を設置することができる。この操作により、視線が上へ上へと誘導され、3階のテラスを介して、空へ抜ける景色も獲得できる。また、周囲の住宅の窓からちょうど半層ずれた位置となり、隣家との視線の交錯を回避している。
- 設計監理
- 白子秀隆建築設計事務所
- 所在地
- 東京都
- 用途
- 一戸建ての住宅
- 敷地面積
- 80.09㎡
- 建築面積
- 39.57㎡
- 延床面積
- 99.78㎡
- 階数
- 地上3階
- 構造
- 木造
- 竣工
- 2016.03
- 構造設計
- OUVI(木佐美慶太)
- 施工
- 山庄建設
- 写真
- 上田宏























